第2回 拉致と国防に関するシンポジウム

シンポジウム

このまま国に任せておいても何も進まないのは今までの経緯から明らか。
予備役ブルーリボンの会が主催するシンポジウムは「拉致被害者は可哀想」という議論ではなく「これからの行動」へつなげる議論なのである。
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行動記録

文責 葛城奈海

■パネラー(50音順)
・荒木和博(RBRA代表、予備1等陸曹)
・荒谷卓(RBRA顧問、明治神宮武道場至誠館館長、特殊作戦群初代群長)
・田母神俊雄(RBRA顧問、前航空幕僚長、空将)
・増元照明(「家族会」事務局長・増元るみ子さんの弟)
・矢野義昭(H22/7退会)
■司会
・葛城奈海(RBRA広報部会長、予備陸士長)

 

○開会前に、当会による『北朝鮮工作員侵入・拉致シミュレーション』、『拉致と国防に関するシンポジウム第1弾』のDVDを上映
○国歌斉唱
○シンポジウム要旨
韓国哨戒艦「天安」爆沈事件から間もないこともあり、冒頭の各パネラーのスピーチで話題に。

 

荒木代表は、「北朝鮮の対南武力解放が実行に移される可能性がある。日本政府は拉致被害者を取り戻すか、見殺しにするか、重大な岐路に立たされている」と問題提起。矢野副代表(当時)は、「北の行動の影にイランの存在が見える」と独自の分析を披露。

 

田母神顧問は「外交交渉には軍事力が必要。そのためには、情報収集能力が必須。『天安』事件でも日本が自ら情報収集していたら違った面が見えたはず。そうでないと常に相手国の都合のいいように振り回される」と情報の大切さを訴えた。

荒谷顧問は、別の観点から発言。「日本の国際発言力(競争力)低下の要因は経済力といわれるが、果たしてそうか。アメリカでさえ、『自国を防衛する意思のない日本』に呆れている。その事実に気付いていないのは日本人だけ。拉致を繰り返す北も有効な対抗策をとってこなかった日本も異常な国家だが、北はまだしも核やミサイルを国際発言力にしているのに対し、日本人にはそれもない」と、厳しい現実を突き付けた。

 

救出に向けての今後の具体策として、家族会の増元事務局長は、「被害者救出には、自衛隊に行って頂くしかない。事前に情報収集し、北朝鮮のどこに誰(被害者)がいるかを、できるだけ把握してほしい」と発言。

 

これに対し、矢野氏は「自衛隊を直接動かすのは難しい。能力、権限、情報がない。地道に協力者を養成し、非正規の潜入工作活動を行う方法がある」。一方、荒木代表は、「戦うのは第一線では自衛官、次いで我々予備自衛官、そして国民全部。国民が国防の義務を負うのは憲法に書いてあろうがなかろうが当たり前のこと。自分が先頭に立って行く」。

 

また、田母神顧問は「総理大臣自らが『自分は殺されてもいい』と決心し、軍事力を使えるように法律を変えるというべき。そうすれば、自衛隊が拉致被害者を救出する態勢は3〜5年で整えられ、北朝鮮が交渉にのってくる可能性もある。トップに立つ人に堅い決意があれば、動く」との見解を示した。

荒谷顧問は、「国防の基本は、国民ひとりひとりがこの国を守るという『意思』を持つこと。情報があっても、それを使う意思がなければ意味がない。NSC(日本版国家安全保障会議)が立ち上がらなかったことからもわかるように日本には国家としての「意思」決定機関がない。議員の本気度を量る最後のリトマス試験紙として、現在ある北朝鮮人権法に拉致被害者救出と調査・予防措置を書き加えた法案を作り、それを提出するか否かを問い、「提出する」と答えた人がその後実際に行動するかどうか見る。行動しなければ、私たちが立ち上がる。日本は民力で変えていける国」と具体論を示した。

 

増元氏は、「救出のためには、表で議論、裏でシミュレーションが必要。荒木さんが仰るように、現行憲法でも、邦人保護の観点から自衛隊は出られるはず。日本人を見分けるには日本人でなければ。国として圧力をかけるためには、『自分たちの国はできるぞ』と見せつける必要がある。家族を守るために、最終的には国民が戦う。拉致が解決できない国であるという現状をひとりひとりが考えることが必要。普天間問題でも駐留しているのが米軍でなく自衛隊だったら、沖縄の人たちもこれほど嫌な思いをしないのでは」と、国民が覚醒することの大切さを訴えた。

 

機は熟してきている。今こそ、ひとりひとりが真摯に「国の守り」を考え、核心的な部分から国の在り方を変えていかなければならないのではないか。具体的に何をするかは、各自考えてほしい。自ら考えて絞り出されたものこそ本物であるはずだから。そのための一助に、このシンポジウムがなれば幸いである。

《ご来場された方へ》
シンポジウム内で2010参議院選挙に関する発言がありましたが、予備役ブルーリボンの会は特定の政党、候補者の支持は一切しておりません。シンポジウムの内容は選挙と全く関係ありません。

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